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冬の定番シェトランドニットとは?おすすめの5ブランド

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シェットランドニットというアイテムをご存知でしょうか?そうです、ニットという言葉で連想したときに思い浮かべるアレのことです。冬の装いには欠かせないシェトランドニットですが、他のニットと一体どこが違うのでしょうか?今回は、意外に知られていないシェトランドニットの魅力や特徴、生産背景やおすすめのブランドについてお話しします。

1)シェトランドニットとは?

簡単に言うと、スコットランド北部にあるシェットランド諸島産の羊毛である、シェットランドウールで作られたニットのことをシェトランドニットと言います。
スコットランドの北東部、ブリテン島の最北端、ノルウェーとのちょうど真ん中に位置するシェットランド諸島は、100以上の島で構成されており、その内で人が住んでいる島は2割ほどしかなく、8割が無人島となります。険しい海岸線と低い丘陵地が広がっていて、短くて涼しい夏と長くて寒い冬がその特徴となります。また、一年の内の2/3で雨を降らせるどんよりした曇り空と、吹き荒ぶ風、冬場に時折見られるオーロラもシェトランド諸島を語る上で欠かせない材料となります。
そんな環境で古くから生息しているシェトランドシープは、一般的な羊に比べると小型で成長が遅い反面、寿命も長く環境に対する適応力に優れています。シェトランドシープの羊毛は高品質でまた希少性もあり、島では伝統的にその羊毛を使った高品質のニットウェアが生産されてきました。それらは17世紀後半ごろからは島の重要な産業として発展し、いまや世界中に知られる名産品となっているのです。

2)シェトランドシープとは?

シェトランドシープの羊毛は、厳しい気候から体を守るために弾力性、耐久性に優れており、抜群の保温性と光沢が特徴です。また、シェトランドウールは染料で染めた際の発色が良いのも特徴で、その鮮やかな美しさと多彩なカラーバリエーションはシェトランドニット特有のものと言えます。シェットランド地域は北大西洋の強風ゆえ、牧草が育ちにくいためにシェトランドシープ達は海藻を食べて育つとも言われています。このことが、羊毛の品質にどのような影響を与えているかは定かではありませんが、シェトランドシープの羊毛が世界的に見ても高品質であることは疑いようもない事実です。シェットランドシープの羊毛は油分が豊富で、毛糸に加工した段階ではかなり硬くごわつきのある風合いです。それを現地でとれる超硬水で洗うことにより、シェトランドニットの特徴である滑らかで繊細な質感が実現します。このようにシェットランド地方の独特な気候や風土による奇跡がシェトランドニットを産み出したのです。

3)シェトランドニットの特徴

まずは、シェトランドシープの羊毛を使用しているということが最大の特徴となります。
他にもシェトランドニットに使われる製法として、フルファッションという方法が知られています。袖や、ボディなどの各パーツを型紙通りに編んでからつなぎ合わせる方法で、成形編みとも言います。このフルファッションには、ニッターの経験や技術が必要で、縫い目がないシームレスニッティングは着用時のごわつきや圧迫感が少なく、型崩れしにくいのが特徴です。また、ニット表面をアザミの実の棘を使って引っかいて、まるでモヘアのような仕上がりを実現させたシャギードッグと呼ばれる手法もよく用いられます。引っかいた際にできる毛羽立ちは、フワッとした質感のみならず、空気をより多く含む層ができることにより、保温性に優れたニットが出来上がるのです。

4)シェトランドニット5大ブランド

1.Jamieson's(ジャミーソンズ)

シェットランド諸島にて1893年にロバートジャミーソンにより、創業したニットウェアブランド。現存するシェトランドニットでは、最古のブランドです。その代名詞ともいえる、フェアアイルはフェア島の伝統的な編み方のことで、400年以上の歴史を持ちます。鮮やかな色を多色使いして、幾何学模様を編みこんでいるのが特徴的で、英国王室のゴルフウェアとして世界で注目を集めました。創業当時より今でも変わらず、伝統的な草木染めでの染色を行っています。

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2.Harley of Scotland(ハーレー・オブ・スコットランド)

1929年にピーターハーレーが設立した老舗ニットウェアメーカー。創業者は、船乗りとして航海に出ていた経歴を持ち、航海中に訪れたオークニーやシェットランド、フェア島で作られていたセーターが彼の心を惹きつけます。当時、生死のかかった仕事をしていた船乗りが、身につけていたセーターの機能美や佇まいが、彼の創作意欲に火をつけました。ブランドの特徴である軽くて柔らかいニットはそれだけに留まらず、シームレス技術による動きやすさ、リブやボディの耐久性に優れている点など、普段の生活での使用を追求したブランドと言えます。

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3.Shetland Woollen Co(シェトランドウーレンコー)

シェトランド諸島の中心であるメインランド島に70年代から2002年まで実在したシェトランドセーター専門店とそのブランドレーベルとなります。当時としては、早くからシャギードッグのセーターを取り扱っており、革新的な店として有名でした。ショップ自体はすでになくなってしまいましたが、現在でもその製品はシェットランド島で生産されており、当時のオリジナルレーベルにて2017年より販売されています。各国の著名なセレクトショップにおいて、Shetland Woollen Coレーベルのニットは取り扱われています。

4.JOHNTULLOCH (ジョン・タロック)

JOHNTULLOCH(ジョンタロック)は1900年にシェトランド地域で創業した老舗ニットウェアブランドです。その自社工場では、ロンドンの老舗であるリバティ百貨店のプライベートブランドの生産を手掛けるほど、その品質には定評があります。100年以上の歴史を持ち、ブランドのモットーは"良質なシェットランドウールを使った普段遣いのできるシンプルなセーター"で、その製品は軽くて保温性に優れているのが特徴です。日本や各国のセレクトショップのプライベートブランドや、コラボ商品も数多く手掛けています。

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5.LAURENCE J.SMITH(ローレンスジェイスミス)

シェットランドセーターの代名詞的存在とも言える老舗ニットメーカーLAURENCE J.SMITH(ローレンスジェイスミス)はシェットランド諸島で1930年の創業以来、現在も品質にこだわったニット製品の生産を続けています。熟練のニッター達が、100年近く現役で稼働している機械を用いて、その技術と経験を惜しみなく発揮して作成した製品は、国内外から高い評価を得ています。

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まとめ

冬の定番として、ワードローブに加えたいシェトランドニットを紹介してきました。ニットは世の中に数多く存在していますが、本物の魅力を持つ商品は年々少なくなっています。こうした産業は、後継者問題や経済的な面で厳しい環境に立たされています。環境に配慮した動きが世界的な広がりを見せている昨今ですが、個人的には貴重な技術の継承や、文化的な側面からもこのような産業にも配慮した動きが活発化するのではと考えています。この記事でシェトランドニットに興味を持った方には是非、一度購入してみることをおすすめします。あなたの購入する一着のニットが将来のシェトランドニット産業を支える一着になるかもしれません。

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