セントジェームスは、定番のバスクシャツとして広く知られています。特にそのボーダー柄は、テレビや雑誌、ＳＮＳといったあらゆるメディアに登場しています。しかしいざ試着してみると、その独特なボートネックの形に拒否反応が出てしまったり、どんな風に着こなしていいのかが分からないといった方も多いのではないでしょうか？そこで、今回はセントジェームスの間違いのない着用術についてお話ししていきます。
［セントジェームスとは？］
セントジェームス＝バスクシャツというイメージがありますが、その起源は１６世紀まで遡ります。スペインのバスク地方の船乗りが着用していた伝統的な手編みセーターがその原型と言われ、視界が悪い状態で周りの船や船員同士の見分けをつける為に、目立つボーダー模様が定着していきます。
ブランド名のセントジェームスはフランス北部のノルマンディー地方にある小さな街です。近隣には観光地としてだけでなく、良質な羊毛の産地としても知られるモンサンミシェルがあります。このモンサンミッシェルは、セントジェームスの製品のタグにも記されています。
モンサンミッシェルの干潟の牧草で育った羊からとれる良質の羊毛を使ったマリンセーターは漁師や船乗りたちに大変好評となりました。
この船乗り達のためのワークウエアが現在のセントジェームスのバスクシャツの原型となっているのです。その後、バスクシャツはファッションアイテムとして、芸術家のピカソやデザイナーのジャンポール・ゴルチェといった数多くのセレブに愛用され、世界的なファッションアイテムとしての地位を確かなものとしていきます。
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１）インナーのカラー選び
ご存知の通り、バスクシャツは非常に簡素な製法で作られており、首元にリブがありません。いわゆるボートネックと呼ばれるものですが、首から肩の方向にかけて大きめに開いているのが特徴となります。この首周りの開きが意外に曲者で、慣れていない方は少し違和感を感じてしまいます。下着などがチラッと見えてしまうとせっかくのコーディネートも台無しです。そこで、開き気味の首元をカバーする為のインナー選びが重要です。使用するインナーはほとんどの方の家に必ずあるクルーネックのカットソーでいいでしょう。肝心なのはそのカラーのチョイスとなります。セントジェームスの定番といえばウェッソンのナチュラルとネイビーのボーダー柄です。さて、インナーのカラーはどうするのがいいでしょうか？インナーのカラーをボーダーのカラーにあわせればまず間違いありません。生成りや紺色があればそれを使います。ない場合には、ボーダーの濃い方の類似色、同じトーンの色がセカンドチョイスになります。この例では、紺色の類似色ですからブルーやブラックは近いトーンですので代用できます。また、違うパターンで無地の黒のウェッソンではどうでしょう。この場合はインナーのカラーは黒が第一候補となります。第二候補はチャコールグレーやダークネイビーとなってきます。また少し上級者の方なら、あえて黒のウェッソンにピンクや黄色といったビビットなカラーを合わせるのもオシャレです。白ならブルー、ネイビーにはオレンジなども相性が良い組み合わせとなります。まずは、基本色での合わせで、少しずつチャレンジしてみてはいかがでしょう。
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２）オーバーサイズで着てみる
最近は、女性を中心にあえて通常のジャストサイズから１サイズないし、２サイズ大きく着用する方も増えています。基本的なサイズ感はレディースのＳサイズが０、レディースのＭサイズが１、メンズのＳが３、メンズのＭが４といとた具合です。アウターやシャツにもオーバーサイズ仕様の商品が登場しており、コーディネートもしやすくなりました。ちなみに私の場合にはジャストサイズは３となりますが、最近購入したのは５と６サイズです。大き目に着る際のポイントは、パンツのシルエットです。オーバーサイズのトップスに対して一般的にはパンツは細身なシルエットがおすすめです。すると、全体的にスタイル良く足も長く見える効果があります。パンツにワイドなシルエットを使う場合は、トップスをパンツインすることでバランスを保ちます。
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３）他のアイテムと合わせて着てみる
例えば、白のウェッソンの下にストライプのシャツを合わせて重ね着してみたり、ネイビーのハイネックのＴシャツの上に、ネイビーとナチュラルのボーダーのウェッソンを合わせるといった具合です。セントジェームスをオーバーサイズで着用する場合には、薄手のスゥエットのプルオーバーパーカーをインナーとして使いフードを出すといった着方も可能です。また、春先や秋口の肌寒いタイミングではセントジェームスのカットソーをインナーで使うことが多くなります。その際には、マリンパーカーやナイロンのマウンテンパーカー、ニットのカーディガンなどは羽織り物としてセントジェームスとの相性が良いアイテムとなります。
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［まとめ］
このように、セントジェームスは長袖Ｔシャツとスゥエットの中間の生地感を持っている為、比較的シーズンを問わずに活躍するアイテムとなります。また、非常に丈夫で長持ちのする素材感は、コストパフォーマンスに優れているとも言えます。また、流行に左右されない普遍的なブランドなので使い道に困りません。ここまでお話ししてきたように、少しクセのある形さえ克服できれば非常に汎用性のあるアイテムとなります。セントジェームスは、着こなし方一つで随分と印象が変わります。クローゼットの中でタンスの肥やしになっているようなら、再度挑戦してみてはいかがでしょう。また、新しく購入を検討されている方は、この記事が少しでも、後押しとなれば嬉しく思います。
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